フェールラーベンはスウェーデン語で「北極ギツネ」を示すと同時に、「アウトドア・パーソン」も意味する言葉です。 −30℃の極寒でも暮らせる高い能力を生まれながらに持つ北極ギツネのような「究極の機能性」と、 アウトドア・パーソンの「卓越した技術力」を合わせ持つブランドでありたいという思いが込められています。

スウェーデンでは、自然と一緒に生きる、楽しむといった「自然同化型」のアウトドアライフが基本です。 フェールラーベン製品は、スウェーデンの深い森の色をイメージしたアースカラーと呼ばれる、落ち着いた配色が基本になっています。 これも自然と同化して生きていく意識から芽生えてきたものです。

創業者はオッケ・ノルディン。全ては14歳のオッケ・ノルディンから始まりました。彼は山の中で過ごすアウトドアライフに夢中でした。 当時は現在のように優れたアウトドア用品はありませんでした。 しかし、彼にはもっと優れたアウトドア用品を持ちたいという強い意欲と創造力、そして器用な両手がありました。

オッケ・ノルディンが初めて作った道具は、100年以上も前からスウェーデンで使われていた運搬具を改良した木製の背負子(キャリー)です。 当時、物を運ぶには、トナカイや馬を使うか自分の背中に背負っていくしか方法がなく、山で生活を営む人は自分の手で荷物を運ばなければなりませんでした。

山の中でこしらえたモノを運ぶための背負子(キャリー)はクライマーやハイカー、ハンターに爆発的な人気を博しました。 こうして、オッケ・ノルディンのアウトドアギアの本格的な製造が始まりました。

1950年、木製背負子(キャリー)をビジネスとして成功させたオッケ・ノルディンは、新たにシェラフ(寝袋)を作ります。 商売が拡大したことによって、彼はアウトドアライフをさらに発展させるために生涯をかけることになります。 そうして1960年にフェールラーベン社が設立されました。オッケ・ノルディンにとってこの時が本当の意味でのビジネスのスタートとなりました。

木製背負子(キャリー)からインスピレーションを得て、アルミ製のフレームを持つザックを世界で初めて開発。 航空業界の技術を採用し、アルミの溶接強度を徹底的に高め、タフな使い方にも耐えるザックが完成しました。 軽量で、木製と変わらぬ強度を持っていたこのザックは、アウトドア・パーソンから大きな信頼を獲得したのです。

また、ザックの次に開発したテントは、室内が蒸し暑くなるのを防ぐために空気穴を設けた、 2人用で1.4kg、4人用で2kgという超軽量テントでした。 このテントによって、ヨーロッパのクライマーやバックパッカーは、行動範囲を広げることができたのです。

このようにして、家内工業だったフェールラーベン社からヨーロッパのアウトドアシーンを変えていくアイテムが生まれました。フェールラーベン社のモノづくりは 14歳の少年が北欧の深い森で感じた、自然の中に分け入ることで得た最高の喜びが原点となっています。

フェールラーベン社は、自然の中にいる喜びを、生きている実感をより多くの人に感じてもらいたいと、多くのアウトドアギアの開発を続けています。

 

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