■ 「HAND MADE IN ENGLAND」の刻印

1934年、ETTINGER(エッティンガー)社は、ロバート・エッティンガー(現社長)の叔父にあたる ジェラルド・エッティンガーによってロンドン(英国)で創業されました。当時、手がけたレザー・グッズはたちまち英国中のみならず世界中で評判を呼び、 Harrods(ハロッズ)、Fortnum & Mason(フォートナム&メイソン)、BARNEYS NEW YORK(バーニーズ・ニューヨーク)、Bergdorf Goodman(バーグドーフ・グッドマン)など名だたる百貨店やショップ等から財布・名刺入れなどのオーダーを受注し、ハンド・メイドにこだわったオリジナル・グッズを制作してきました。当時のロンドンやニューヨークでは、「HAND MADE IN ENGLAND」の刻印は、紳士の証しとして流行したほどです。
そうした長年にわたりこだわり続けているワークスタイルと製品のクオリティの高さが認められ、1996年、Prince of Wales(プリンス・オブ・ウエールズ : 英国皇太子) よりロイヤル・ワラント(英国王室御用達)の栄誉を授かります。 その後、2000年には、ギフト・オブ・ザ・イヤーを受賞。ロイヤル・ワラントに続く快挙に、多くのメディアから注目を浴びました。 日本へは1999年から本格的に登場。ETTINGER社製品のひとつひとつには、同社の誇りであるロイヤル・ワラントが誇らしげに刻印されています。

 

■ チャールズ皇太子とエッティンガー

創業して約30年で、いちはやく英国王室御用達の栄誉を授かったETTINGER社は、現在も王室へレザーグッズを納め続けています。日本からの提案で、2007年にデビューしたロイヤルコレクションには、王室のカラーであり、ポンド札にもデザインされているロイヤルパープルの使用が許可されています。これは紳士の国である英国らしい品格を備えているブランドのみが授かれる名誉にほかなりません。前英国首相のトニー・ブレア氏も同ブランドの根強い愛用者の一人です。

 

■ Bridle Leather(ブライドルレザー)

もともと馬具用として生成されたBridle Leather(ブライドルレザー)は厚くて硬いとても丈夫な皮革です。"その特長を生かしながら、紳士のアイテムにふさわしくスマートに仕上げる"その課題に挑んだのが、創業者/ジェラルド・エッティンガーでした。強さを失わないぎりぎりまで皮革を削ぎ、試行錯誤の末、ポケットに入れてもふくらみが目立たないデザインの財布を作り上げました。しかも使い込むほどに味がでるという特性を生かしながら、無骨なブライドルレザーのイメージを、洗練されたスマートなイメージへと変えていきました。

 

■ ETTINGERの美学

創業者/ジェラルド・エッティンガーは、さらにもうひとつのアイデアをレザーグッズに取り入れました。堅牢なブライドルレザーを外側に、内側には鞍の裏側、つまり馬の背に当たる柔らかなPanel-hide Leather(パネルハイドレザー)を採用しました。こうして、外側は長く使える耐久性を持ち、内側はしなやかで触り心地の良い上品でバランスのとれたレザーグッズが誕生しました。エッティンガーのレザーアイテムには、乗馬発祥の地である英国らしい動物や自然を愛するが故の美学が息づいています。

 

■ BLACK & YERROW

1934年、ETTINGERは、"BLACK & YERROW(ブラック&イエロー)"という当時のレザーグッズ界ではとても画期的で斬新なカラーコンビネーションの財布をデザインしデビューさせました。このカラーデザインが誕生した背景には、ジェラルド・エッティンガーの実家が服飾事業を営んでいたこと、そして当のジェラルドは、ETTINGER社創業までの期間、映画プロデューサーとしてMarlene Dietrich(マレーネ・ディートリッヒ : 女優、歌手)ともコンビを組むなどその独特な感性を生かし輝かしい経歴を築き上げていたことが起因します。その独特な経歴や感性、経験などから培われた独自のエンターテインメント性が、後にレザーグッズ界に革命を起こすデザインを生み出すことの要因となりました。ジェラルド・エッティンガー逝去時には、デイリーテレグラフ紙(英国)が彼の功績を称え、追悼の記事を掲載したほどです。こうしたETTINGER社創業者/ジェラルド・エッティンガーのオリジナル・アイデアは、今日においても変わることなく大切に受け継がれています。

 

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